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2020年09月24日
アンティーク椅子の張り替え/ひとつひとつの仕事の積み重ね
こんにちは。SOLOの製作管理担当 神 梓です。
先日は椅子の張り替えを承り、渋谷の住宅へお届けしました。
一番悩ましい生地の選定は、一級建築士事務所アルテ・ワンの山田有吾さんとお施主様が吟味を重ねて行いました。
張り替え前はこちら↑ イギリス製アンティーク。
しばらく使われていなかった椅子は、前回の張り替えから大分時間を経た様で、生地がもろくクッションもヘタっていました。
当初、お施主様はベージュの生地で張り替えるのはどうか、とイメージされていましたが…
山田有吾さんは、ビビットなオレンジ色の生地をご提案。(CG作成:山田さん)
上質感があるベルベット生地。色は、ベージュもしくはオレンジ系。
このご提案にピッタリの生地をどこから調達するか?
国内メーカー3社を当たってみましたが見つからず….
「はっ!クヴァドラならば、あるに違いない!」と思い出し、山田さんを青山ショールームへお連れしました。
お施主様の生活スタイルやお好みに思いを馳せ、
最終的に絞られた候補は、この6種。
どの生地も時を経て深みを増した木のフレームに似合いそう。
この中からお気に入りの一枚をお施主様に選んでいただきました。
加工は、中野区にある椅子貼り専門工場ワイルドワイルドウエストに。
いつも丁寧にリクエストに応えて下さり、頼りにしている職人さんです。
座面の木枠についた傷からは、時代毎に張り替えに使われた道具の推移が見てとれて面白い!おそらく丸い穴は、古い時代のクギ跡。長い線の様な傷は、比較的新しい時代のタッカー跡。
昔の職人仕事に思いを馳せ、丁寧に磨いてくだいました。
いい家具は、ひとつひとつの仕事の積み重ねの上に成り立つにのだなぁ、と実感。
それにしても素敵なお屋敷だったなぁ。古き良き日本の洋館…..。