新たな価値を伴い日常に戻す。産業廃棄物で作ったテーブル。
普段の生活では隠れて見えなくなっている素材を、魅力的な主役として浮上させました。
その素材とは、キッチンや家具の面材を作る際に下地として使われるパーティクルボードです。キッチンや家具などを製造する工程で、それらの端材がやむを得ず生まれてしまい、活用方法が見つからず廃棄されていました。この素材を用いて作られるテーブルは、群馬県で産業廃棄物を素材として流通させる株式会社モノファクトリーの資材提供に始まり、木工や金物加工そしてメッキ処理なども同じ県内の工場や職人達の連携プレーで完成します。
産業廃棄物も、決められた用途から解放した視点で眺めてみると、また別の“素材”として浮かび上がってきます。このテーブルは、そうした“素材”が潜在的に持つ魅力を、端材をきれいに接続する工夫や、丁寧に磨き上げるといった“手間をかける”ことにより引き上げ、新たな価値を伴い私達の日常に戻ってくる。そんなモノの在り方を目指してデザインしました。モノの価値に対するひとつの提案です。
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